【短編】空っぽのプール



「…なんで?」


足でピチャピチャと水を触る新屋に聞く。


新屋は私の目を見ないで、ブラシの先を見ている。



「んー…バカだから?」


「嘘」



「……」


新屋はバカだけど、行ける高校くらい探せばいくらでもある。



「新屋」



「そんな…マジマジと見んなよ〜照れる」



深刻そうな顔をしたのは新屋の方なのに。
どうしてふざけて隠すの。



「それで…学校に来んのは…今日が最後」



「……」



新屋は日本語を間違えるくらいバカのか

それともふざけてるだけのバカなのか


だけど、私の方を絶対見ないまま引きつった笑顔で笑う新屋を見てると、どれも違うのはすぐにわかって。