始業式の今日は半日で終わりだ。
あの後、B組やC組でも新山くんがいないか聞いてみたけれど、やっぱりいなかった。
D組以降のクラスのわけはない。
そしてあれ以来、補習はもちろん図書館でも姿を見ていない。
やっぱり夢かまぼろしだったんだと思うしかなかった。
今日も図書館に行こうと彩香と歩く。
校庭から校門を見ると誰かを待っている人らしい人影があった。
その人はこちらに気づくと笑顔を向けた。
「美緒ちゃん。」
手を振っているのは、まぎれもなく新山くん。
「な…んで。」
「説明はあと。美緒ちゃん借りてくね。」
驚く彩香に断りを入れて新山くんは歩き出す。
どうしてA組にいなかったのか、どうして校門にいて、そして制服ではないのか。
いろんな疑問がごちゃ混ぜになるのに、会えたことが嬉しくて何も聞けなかった。
しばらくして無言で歩いていた新山くんが振り向いて告げた。
「行ってみたくない?八角大学。
遠いけど半日あれば行って帰ってこれるし。」
思いもよらない提案だった。
もちろん行ってみたかった。
頷いて、駅に向かっていると気づいた道を歩いた。
電車に乗ると新山くんが浮かない顔の気がして、はしゃいで話してしまった。
こんなことしてたら合わせてるだろって言われそうなのに、新山くんは何も言わずにただ微笑んでいた。
あの後、B組やC組でも新山くんがいないか聞いてみたけれど、やっぱりいなかった。
D組以降のクラスのわけはない。
そしてあれ以来、補習はもちろん図書館でも姿を見ていない。
やっぱり夢かまぼろしだったんだと思うしかなかった。
今日も図書館に行こうと彩香と歩く。
校庭から校門を見ると誰かを待っている人らしい人影があった。
その人はこちらに気づくと笑顔を向けた。
「美緒ちゃん。」
手を振っているのは、まぎれもなく新山くん。
「な…んで。」
「説明はあと。美緒ちゃん借りてくね。」
驚く彩香に断りを入れて新山くんは歩き出す。
どうしてA組にいなかったのか、どうして校門にいて、そして制服ではないのか。
いろんな疑問がごちゃ混ぜになるのに、会えたことが嬉しくて何も聞けなかった。
しばらくして無言で歩いていた新山くんが振り向いて告げた。
「行ってみたくない?八角大学。
遠いけど半日あれば行って帰ってこれるし。」
思いもよらない提案だった。
もちろん行ってみたかった。
頷いて、駅に向かっていると気づいた道を歩いた。
電車に乗ると新山くんが浮かない顔の気がして、はしゃいで話してしまった。
こんなことしてたら合わせてるだろって言われそうなのに、新山くんは何も言わずにただ微笑んでいた。

