元々うちの学校は冴えない奴らが多い。
だから、うちの学校で綺麗な女は?と聞けば他校でも…必ず杏の名前が出て。


でも、可愛い女の子は?と聞けば、今は想世架の名前がすぐに出るくらいだ。



「でも会いたかったなぁ…。」


「誰に?」


「白鷺想世架ちゃん。
可愛いんでしょ?一翔が言ってた。」


「あぁ。」



なんて返事を返しながらも、頭の中には想世架がいる。


…体調、崩してねぇかな…。


またどっかで倒れたりしてんじゃねぇよな…?


俺が見舞いに行った時、何度か想世架は俺の目の前で気を失った。


その次に会う度に、あいつは申し訳なさそうな顔ばかりして。


ごめんね、って謝るんだ。



「…今度、会わせてやるよ。
想世架の体調さえ良ければ…。」


「ほんと!?
楽しみだなぁ!」



俺だって会いたい。


最近、杏と付き合うようになってから…やけに想世架が頭にチラつく。


多分、心配なんだろうな。