パパが私の手を握った。


やりすぎちゃったかな…?と思いつつも、パパも私も目線は花火。



「パパ…?」


「来年も見に来ようね。
絶対、また3人で見に来よう。」


「…もちろん!」



赤色、青色、紫色、黄色。


様々な色が混じりあって、この真っ暗な闇に大きな花を咲かせる。


高く打ち上げられる打ち上げ花火に、水上で上げられる金魚花火。


見たこともない景色が、私の目の中にどんどん入ってくる。


色鮮やかで、綺麗で美しくて。


一瞬大輪の花を咲かせたと思ったら、すぐにきらきらと海の中に花びらが落ちて…沈んでいく。


桜もそうだけど、綺麗なものは…一瞬で朽ち果ててしまう。


儚いからこそ、綺麗だと…思えるのかもしれない。



「……生きなきゃ…。」



私は、一瞬で朽ち果てたりしたくない。


生きたい。


だから…絶対に、負けない。