パパに言いたいことを言ったら、すっきりした。


…でも、もらえた言葉は“聖美と相談してみなさい”の一言だけ。


ママに相談したって、反対されるに決まってる。



「…やんなっちゃう……。」



パパと一緒にいても、気まずくなりそうで嫌になった私は。


携帯と鍵だけもって、市の図書館に来ていた。



「……いつ来てもすごいなぁ…。」



ここの図書館は市で1番大きいから、本の量もすごい。


私みたいな障害を持った人間でも、館内は段差がなかったりしていて使いやすい。



「あら、白鷺さん。」


「……あ、こんにちは…。」



館内をぐるぐる回っていたら、ニコニコと笑って声をかけてくれた司書さん。


通いつめていたら、いつの間にか仲良しになっていた。


今だと、気になった本をこっそり取り置きしておいてくれたりする。



「こんにちは。
今日もいいお天気ですね。」


「そうですね…。」