「え…。」

「えっ、ちょっとオーナー何言ってるんですか。」


働く、私がこの店で。
まさかホストにでもなれと言っているのか。
私はれっきとした女だというのに。


「まさかこいつにホストになれって言ってるんですか?冗談言わないでくださいよ。」

「誰がホストになれって言ったんだ。

どうかな、ここで”ウェイトレス”として働かないか?」

「ウェイトレス?」

「そう、本来ホストがテーブルに酒を運んだり客を案内したりするんだけど、それを君がやるんだ。

正直言って、この店はここらへんの店の中でも特に人気でね。
2400万なんて2日もあればすぐ取り返せるんだ。」



2日で取り返せるなら、私は必要ないのではないだろうか。

とは思ったが、この2400万は一応”損害”となってしまうのだから、私が働くのは当然、ということになる。