「…私?」

「妹だしさ、姉を助けてあげようって気持ちくらいあるでしょ?
はいこれ、中見たら金額書いてあるから。」


渡されたのは、折りたたまれた小さな紙。

わずかながら震える手でそっと開けてみる。


そこに書いてあった金額は


「2400万…っ!?」

「彼女が未払いで通っていたのはおよそ1ヶ月。一日80万くらい使ってたからね。」

「どうして姉に言わなかったんですか!?」

「毎日酔って帰っちゃうし、なぜか連絡先教えてくれなかったんだよね。家も知らなかったし。」

「そんなの調べれば良かったじゃないですか!それに、酔う前に言えば良かった話じゃ…」

「あのねー星鎖ちゃん。俺達には俺達なりのやり方ってもんがあるんだよ。」

「そんな…。」


2400万なんて金額、払えるわけがない。
いくら財布に余裕が持てるまでになったからといってまだ大学生だ。

家の家具やらを売ったって金額は到底足りない。

大体、”俺達なりのやり方”とはなんなんだ。
酔いつぶれるまで飲ませて金額を膨らませることが彼らのやり方だというのか。