「あのね、星鎖ちゃん。
君のお姉さんは、何度も金を払わずにここへ通ってる。」
「そ、それって、その、やばいですよね…?」
「あぁ、やばいね。
ちなみに詳しく説明すると、月美ちゃんも初回は友達の誘いでここへ来た。
2回目からは1人で来て、次第にたくさん飲んでは酔いつぶれて金を未払いのまま帰っていくようになった。」
「姉が、そんなことを…。
すみません!ちゃんと払うように言っておきますので!」
姉は何度も未払いのままここへ来ていた。
几帳面だった姉がそんなことをするのは正直信じがたいが、朔真さんから聞いた限り本当のようだ。
それに、今の姉ならありえる。
「いや、もういいんだよ。
オーナーと話し合った結果、彼女ではもう払えないとわかったからね。」
「姉には、もうお金が…?」

