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案内されて中に入ってみれば、やけにチカチカした青い光が目を刺激する。
ミラーボールが頭上で光を放っているようで、外の夜闇に出たら視界がおかしくなりそうだ。
かかっている音楽もかなり派手で、耳にはつらい音量である。
「月美さんと妹さんでーす!」
「いらっしゃいませー!!」
「ようこそ月美ちゃん!妹さんも!楽しんでってねー!」
テーブルの方へ行くまでに何度声をかけられただろうか。
音楽がかなり耳を支配しているためあまり聞こえないのだが。
「こちらの席へどうぞ〜。」
「ありがとーマサトくん!
あ、さーくんご指名でおねがーい。」
「ほんと朔真さんにゾッコンですね月美さん。俺もご指名されたいなぁ。」
「マサトくんはまだまだ新人やもんねぇ。」
先程から聞いていれば、姉はどうやら常連のようだ。
朔真(さくま)と言う名の男に相当惚れ込んでいるらしい。

