はじめて知った世界の色は



ああ、また溢れ出す劣等感。

どうして姉妹なのにこんなに違うんだろう。

だからいつも比べられて比べられて、それで私は出来が悪い子ってレッテルを貼られるんだ。間違いじゃないから笑い飛ばすこともできやしない。

そんな黒い感情と戦ってる中で、またあの足音が階段から聞こえてきた。


「翠?晩ごはん一緒に食べようよ」

お姉ちゃんは本当に憎らしいぐらい、いい子ちゃん。


私が来ないと知っていて、それでも誘いにくる。

むしろ私がなに食わぬ顔でご飯を一緒に食べると言ったらどうするんだろう。困るのはそっちじゃない?

だって楽しい食卓が台無しだよ。

みんな私に気を遣って楽しい会話もできずにテレビの音だけが響くリビングなんて超最悪。


「いらないから、いい」

ちょっと強めに、久しぶりにお姉ちゃんの言葉に返事をした。


どうせお母さんに言われてきたか、お姉ちゃんが私なら翠を連れて来れるよって言い出したかどっちかだと思う。

私から見れば、どっちも逆効果。

心の扉はきつく閉まるばかり。