そして時間は過ぎて夜になった。ひとりだと時間をもて余していたのに緑斗といるとかなり時間の進みが早く感じる。
「ねえ、夜のさんぽに行こうよ」
「ムリ。面倒くさい」
緑斗の提案をコンマ0.1秒で却下。すると緑斗は子どもみたいに口を尖らせた。
「行こうよ!翠ちゃん!ねえ!」
「………」
ああ、うるさいな。膝の上に乗せている雑誌に集中できない。もう何度も読み返してるから内容は覚えているし、別に読みたいわけでもないんだけどさ。
「多分今日は星が綺麗だよ。だから行こうよ」
……星か。それはちょっと魅力的だな。
星空はけっこう好きだし、小学生の時の星座のテストはいつも満点だった。
「もう、しょうがないな」
緑斗がうるさくて仕方なくって態度で私はやっと腰を上げた。
ひとりの時は外に出ることをひたすら遮断していたけど、誰かに誘われるとこうして人のせいにして外に出ることができる。
私の意志じゃないって強く思いながらも、肺に深く何度も何度も外の空気を入れてしまう自分が単純で呆れる。



