そんなに大きなチラシじゃないけど私の顔は完全に載ってるし普通に恥ずかしい。事前に知ってれば絶対に止めたのに……。
「茅野さん可愛いからきっと来場者アップを見込まれたのよ」
「そんな……」
「高校卒業したらここに就職したらどう?大変なことも多いけど遣り甲斐がある仕事だし、みんな茅野さんがこの夏だけなんて寂しいって言ってるよ」
「はは、考えておきます」
ここでバイトするようになって、私は少しだけ社交的になれた気がする。まだ将来のことは分からないけど、色々な人に教えてもらいながら成長できたらいいなって思ってる。
そんなことを話してる内に営業時間になって館内にたくさんのお客さんが入ってきた。
私は掃除用具を持ちながら移動して、今日エサの担当をする水槽を確認しにいく。
ナンヨウハギやカクレクマノミ。そんなカラフルな魚たちを見つめながら、やっぱり私は頭の片隅できみのことを思い出してた。



