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それから月日は流れて、緑斗が私の前から姿を消した日から9か月。季節はまたきみと初めて出逢った7月になっていた。
『あ、もしもし由実?ごめん。連絡気づかなくて』
スマホをスピーカーにしながら私は髪の毛をおだんごにして、腕にバンドの細い時計をつけた。
これは私が18歳になった誕生日に両親とお姉ちゃんが選んで買ってくれたもの。
高校3年生になって変わったことはたくさんあるけど、由実とは奇跡的に同じクラスになって今でもこうして仲良しだし、由実以外の友達もできた。
学校生活はとても充実していて、夏休み期間でみんなに会えないのが寂しいほど私はちゃんと楽しくやってる。
由実との電話を切って、私はジリジリと照りつける太陽の下に出た。
「……あつ」
そんな独り言を言っちゃうくらい本当に暑い。
たしか去年は記録的猛暑なんて言ってたけど、その記録を今年はあっさりと塗り替えて今日の気温は38℃。



