はじめて知った世界の色は



緑斗がビックリしたように目を丸くさせていた。それでも私の溢れた気持ちは止まらない。


「私といられるだけで嬉しい?そんなの嘘だよ。頭の中全部みちるさんでいっぱいのくせに」


みちるさんが男と歩いてただけで自転車を放り投げたくなったくせに。結婚が決まってもダメになればいいと思ってたくせに。

誕生日プレゼントで貰ったそのピアスを片時も離さずにつけてるくせに。


「全然諦めてなんてないくせに平気な顔して笑ったりしないでよ!」

怒りで身体が震えた。何故か私が悔しくなって涙がでる。


「緑斗が今のままの姿なのは……みちるさんに気持ちを伝えられなかったっていう未練でしょ?」

私の頬から、ぽたりと雫が地面に落ちた。


ずっと考えてた緑斗がさ迷い続けている理由。

それは科学では証明できないことで、緑斗は私以外の人には見えない存在だけど、そうしなければいけない強い理由があるんじゃないかって思ってた。


きっとそれは叶えられなかった、みちるさんへの想い。