「緑斗は17歳なの?」
今のはけっこう頑張って踏み込んだ。
「え、ああ、ど、どうかな」
なにその焦った顔。嘘をつくならもう少し上手くやってほしい。
「じゃあ緑斗はどんな高校生……だったと思う?」
取って付けたみたいな言い方になってしまったけど、これだったら緑斗も答えてくれると思って。
「……どんな、かあ。たぶん普通だったと思う」
緑斗の普通の感覚が分からないけど、緑斗みたいな高校生は私の周りにはいない。
制服を着て立ってるだけで目立つだろうし、女子たちがまるで蜜を求める蜂のごとく集まってくると思う。
カッコいいセリフなんて言わなくても緑斗がニコリと笑うだけで騒がれそうだし、もし同じ学校だったらどうだったのかな。
私も緑斗を取り巻く女子のひとりになっていたんだろうか。
「彼女とかいたりしてね」
「あはは、それはないかなあ」
……ないんだ。
そして何故かホッとしてしまった自分がいる。



