最初は音楽室。……いない。
次は理科室。……ここもいない。
迷って屋上に向かったけどドアは施錠されていて開かないし、誰もいないことを確認して名前を呼んでみたけど返事はない。
……あれ?
お昼を食べることも忘れて私は校内をぐるぐると探し回った。渡り廊下にもいないし中庭にもいないし食堂にもいない。
最初はかくれんぼのように緑斗を探すのを楽しんでいた私なのに、見つからなさすぎて急に不安になった。
大声で名前を叫ぶこともできないから、私は緑斗がいそうな場所を当てずっぽうで探すだけ。
だんだんとはや歩きになって、だんだんと息が上がってくる。
ハアハアと周りを見渡しても緑斗がどこにもいない。
な、なんで?どこに行っちゃったの?
私はまた理科室に戻ってきたけど、緑斗はいなかった。
いつもいるのが当たり前で、見えるのが当たり前で、緑斗が視界の中にいないことなんて考えたこともなかった。
だけどふと冷静になって、当たり前だと思っていた日常をなんとなく過ごしていたけど……。
緑斗が急にいなくなったとしてもそれはおかしいことじゃない。



