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次の日の昼休み、
「じゃあ俺、鶴田と飯食うから!」
祐樹は本当に鶴橋くんとご飯を食べるらしい。
パンを数個と飲み物を持って、自分の席を立ち上がった。
………くそー!! 羨ましい。
せめて鶴橋くんの名前をちゃんと覚えてくれないかな。もー、気になってしょうがない。
かけ込むようにお弁当を食べ、萌ちゃんに『トイレ』と嘘を吐き、走るようにダッシュで教室を出る。
走りながら祐樹と鶴橋くんを探す。
……いったいどこでご飯食べてるの??
早くしないと昼休みが終わっちゃう。
駆け足で校内を走り回っていると、外のベンチでお喋りしている祐樹達を発見した。
外のベンチとかお洒落すぎでしょ。と心の中で突っ込んでいると、
「うるせー!テメーに言われたくねーよ」
祐樹の怒鳴り声が聞こえてきた。
全然、仲良さそうじゃないんですけど!!
とっさに物影に隠れ、二人の会話を盗み聞きする。



