腑に落ちないといった感じで、『うーん、うん、そうだよねぇ。うん、祐樹の言うとおりだよねー』と顔を歪ませ頷いている。


 気が済んだのか、俺がベッドで一緒に寝ていた事はすっかり忘れ、『っていうか、祐樹汗くさい!』と言い張る始末。



 ……いや、うん。別にいいけどな。


 ちゃんと俺の話は朱里に届いただろうか。


 朱里の頭を撫でて、部屋から出る。
 1階に行くとおばさんが朝食を作っていた。



 つーか、おばさん、俺が朱里の隣で寝てた事知ってるよな?? 部屋に呼びに来てるハズだよな??



 おばさんは俺を見るなり、『祐樹くんおはよー! 朱里と仲良く寝てたからもうそのままにしておいたわ! あっ、祐樹くんのお母さんが着替えるモノ持ってきてくれたわよ!』と、嬉しそうな笑顔を向けてくれた。



 俺、抱きついて寝てたじゃん。めっさ抱きついてたじゃん。


 ……おばさんにまで一緒に寝てるのがバレてるとか、もう死にたい。



「おばさん、もう″仲良く寝る年齢″じゃないから」


「えっ!? じゃあ二人は付き合ってるの?」



 と、更に嬉しそうな笑顔を向けてきたので”そうじゃない!”とツッコミながら『俺の片想い!!』とおばさんに朱里が好きな事を暴露して、早々と風呂場へ逃げ込んだ。