だからそれは、愛じゃない。





 萌さんを家まで送り、朱里の家に向かう。



 スマホで時間を確認すると、もう9時になっていた。



 ……やべ。すっかり遅くなったな。



 朱里の家に着き、インターホンを押す。



 いつものように玄関の戸を開けてくれたのは、朱里………だと思ってたけど、珍しい。出てきたのは朱里のお母さんだった。



「遅くなりました」


 おばさんは俺の顔を見るなりホッとしたような表情を見せた。心配かけさせてしまったかな………『お邪魔します』と、家に入るも朱里がいない。



「おばさん、朱里は??」


「イヤな事でもあったのかしら………帰ってくるなり部屋に引き込もってね………」



 『祐樹くん何か知らない??』と不安そうに聞いてくるおばさんに対して『分からない』とだけ答える。



 ……引きこもった原因………直感的に鶴田だと思った。アイツ朱里に何かしたんだ………



 だけど、だからといっておばさんに話せるワケない。



 ――まだ、確信を得られていない。