「私、鶴橋くんに『好きな子がLINE教えてほしいって言ってるから教えて』って言っちゃったの。だから、和谷くんは………」
――と、萌ちゃんは申し訳なさそうに『連絡はやめてほしい』という事を遠回しに祐樹に伝えていた。
………鶴橋くんに『好きな子が連絡する』って伝えちゃってたのか。
それなら私が連絡してしまったら『コイツが俺を好きな子か』ってバレちゃうって事なんだ。
最初は友達から仲良くなりたいと思ってたのに。
どうしよう、連絡する勇気なくなってきた………
「それでも俺が連絡する」
モジモジしてる私とは違って、祐樹はメモ紙を見つつ、スマホを取り出した。
――えっ!? まさか、鶴橋くんに連絡するつもり!? 祐樹バカなの?
「今から連絡するって事はそういう意味になっちゃうんだよ!?」
慌てて必死に止めに入る。



