『勝てるワケない』と思っていた祐樹が、鶴橋くんを諦めさせた。
…………祐樹。凄い。
ハア、と深くため息をつく祐樹にゆっくりと近づく。
「祐樹、ゴメン聞いてた」
「………おう」
私が隠れていた事に驚きもしない祐樹。私を見ては『なんつー顔してんだよ』と失笑した。
僅かな沈黙。
ゆっくりと祐樹の隣に座る。
祐樹と一緒にこれからも登校したい。
だけど、鶴橋くんには嫌われたくない。
完全に私のワガママだ。こんな都合が良いことは許されないのかもしれない。
「祐樹、やっぱりもう祐樹とは学校行かない………ゴメン………」
せっかく言い返してくれたのに、祐樹の努力を水の泡にする私。
寂しい顔を見せて『そっか』と苦笑いしてきた。
………………………祐樹の笑顔に胸が傷んだ。
「やっぱり俺と学校なんてイヤだよな。応援するって言ったのに早速できてないな。ゴメンな」
「祐樹が謝る事ない。私がちゃんとしないから。私、だめだよね。鶴橋くんの事を一番に考えなきゃいけないのに、自分の事ばかりで情けない」
祐が聞いてくれる事を良いことに、ついついいつものように相談してしまう。
私は祐樹に甘えてる………



