「おはよーございまーす! 朱里ー!!」


 休み明け、いつも通り祐樹が私の家まで迎えに来た。祐樹とは毎日一緒に学校へ行っている。


 今までもそうしてたし、高校生になった今でもそれは変わらない。


 祐樹が迎えに来たと同時に、お父さんが玄関まで祐樹に挨拶しに行く。これもいつも通り。


 その間にお母さんから『祐樹くん待たせてるわよ!』と、朝食を食べる事を急かされる。



 うちは姉と私の二人姉妹。
 姉は他県で大学生活を満喫中の為、この家にはたまにしか帰ってこない。


 だからなのか、男の祐樹をお父さんは自分の息子のように可愛がっている。


 しかも最近は少し度が過ぎている気がする。
 可愛がり方が半端じゃない。



 祐樹とお父さんの世間話を聞きながら、ご飯を駆け込むように口の中に入れ、お茶で流し込む。



「祐樹、お待たせ!!」


 いつも通り、祐樹とお父さんの会話に割って入る。