だからそれは、愛じゃない。





「だからさ、鶴橋先輩も今世で束縛したり、殴ったり、損させる事もしちゃダメなんだからね?? もしそういう事しようもんなら、俺さっき鶴橋先輩が朱里さん殴ってる所の写真何枚も撮りまくったから。それを悪行に使っちゃうよー。そうなったら俺の来世がどんな事仕出かすか分かったもんじゃないからヤメテよね」



 ”俺の為にもやめてよね"という、良太くんに完全に鶴橋くんが納得した。



「………でも、俺。あんな家にいたくないんだ。もう………そんな親父に目が行ってしまって………俺の親父は俺みたいに納得するワケねーから、もう無理なのかも」



 話が方向転換。
 何でか、鶴橋くんの相談になっている。



 私以外その事に気づいてないのか、はたまた気づいてないフリをしているのか。それでも真剣にウンウンと話を聞く私達。


「鶴橋先輩、高校卒業するまでの我慢だよ。高校卒業したら家を出なよ。そんな父親と一緒にいるからダメになるんだよ。俺も鶴橋先輩も、この先、山のように試練があるんだから。『今は辛抱。見定めて行動』だよ」



 『人それぞれ持ち来る因果があるから、周りはなかなか行動に移せないんだよ。今世で得を詰むには自分が変わらなきゃ』と自分が行動を移す事を進める良太くん。



 私も何か言ってあげたいけど、全然上手い言葉が出てこない。――ので、何も言わずに黙る。