◆◇朱里side◇◆



 ――ついに今日がきた。


 祐樹達の練習試合の日。
 そして鶴橋くんと別れる日。


 まさかこんな事になるなんて、こんな風に別れがくるなんて付き合った初日は全然思えなかった。


 鶴橋くんと付き合ったこの数ヶ月。


 楽しかった事もあったはずなのに、思い出す記憶は全部ツライ時の記憶しかない。



 側にいるって約束したけど、鶴橋くんを一番に考えるって言ったけど無理だった。



 耐えられなかった。ツラかった………


 今日、今までの思い出に終止符を打つ。


 自然と涙が溢れだした。


 色々な感情が入り交じって、その感情が今、涙として流れた。………言葉では言い表せない程の複雑な感情だった。