「だから、別れるから!!!」


 朱里の叫びに、鶴田の手が朱里に向かって飛んできた。


 ……パーじゃない、グーだ。


 アイツ、朱里を殴る気だ!!



 その拳がカメラのシャッター音と共に、朱里を殴った事の証拠を残した。


「和谷くん、行け!!!」


 良太の声と共に俺は、『朱里!!!』と叫んで飛び出した。