……良太が撮れなかったら意味がない。
俺も!!!と、鞄からスマホを取り出そうとゴソゴソしていると、
「和谷くん、俺シャッターチャンス逃さないから。すぐ走って助けに行く準備して」
俺の行動を見透かしてきた良太が、小声でそう言ってきた。
……………そうだ。
俺の役割は朱里を助ける事だ。
頷き、すぐ助けに行けるように、ジッと喧嘩を盗み聞きする。
「………鶴橋くんごめん。私やっぱり鶴橋くんに尽くせない。私、好きな人がいるの」
”好きな人”
……その言葉に一瞬ドクンと不安が過ったが、しっかり殴る手前を見計らう。
「………は?? 好きな人?? お前やっぱり和谷祐樹と浮気してたんだろ?」
「違う。だけど、鶴橋くんが言う祐樹が私の好きな人なの。気づいたの。祐樹が好きって………鶴橋くんに束縛されて、気づけたの」
………っ、朱里………



