だからそれは、愛じゃない。





 『束縛を辞めさせる』
 俺にした約束を良太はキッチリ守ろうとしてくれている。



「一発のシャッターチャンス、逃すなよ」


 良太は申し訳なさそうに頷いた。


***


 そんな話をしていると、鶴田から電話が掛かってきてしまった朱里は『すぐ行くね、ゴメンね』と謝りながら、慌てて鶴田との電話を切った。



「じゃ、行くので………どうか、よろしくお願いします」


 良太外頭を下げたように、朱里もペコッと頭を下げた。


 ……大丈夫、大丈夫。
 絶対すぐ助け出すから。頑張れ、朱里。