「何でそんなに余裕なんだよ、まったく………」
そうボソッと呟くと、『和谷くん、実は作戦ビビってるんでしょ??』と笑いながら聞いてきた。
「………当たり前だろ、ビビりまくりで全く寝れなかったんだけど!!」
『だから良太、元気付けてよ』と、全く頼りない事を言ってしまう俺に、ハアーと深いため息をついて見せた。
「そんな弱気でどうすんのさー、試合と同じだよ和谷くん。前もって準備や用心をしていれば、ある程度は失敗しないで済むよね。俺は用心見越して準備してるワケだし。なんなら、やってやるくらいの気持ちなんですけど??」
……悪かったな、俺は何の用心もしてないし、準備なんて全くしてなくて!!
……まあ、鶴田から殴られる準備だけは、心構えしてきたけど。



