「高城も鶴田と別れたいみたいなんだ。だから、俺は高城と朱里、二人とも助け出すから」


 私の頭をポンポンと撫で、言い聞かせるよう祐樹にゆっくりと頷いた。


でも、

「助けるって………きっと、祐樹が殴られて終わっちゃうよ………」


鶴橋くんは力が強い。


 そんな人に祐樹が勝てるなんて思えなかった。


「作戦があるんだ。でも………」


 『でも』この作戦が言いにくいのか、急に何も話さなくなってしまった祐樹に今度は私が『大丈夫だから』と慰めるように言う。


 今さら遠慮なんてしてほしくない。


 私と祐樹はそんな仲じゃない………