「朱里、聞いてほしい事がある」


 何か言いたそうな祐樹と同時に、チャイムの音が鳴った。


 ……恐らく、1限目を知らせるチャイム。


 でも、このまま授業に戻るなんてできない。


 今聞かなきゃ、もう聞けるタイミングを逃してしまうかもしれないと思った。


 先生には後から怒られよう……


 『サボるから大丈夫』と、遠回しにサボってくれないかな?? と、お願いすると、『それなら俺もサボる』と、快く了承してくれた。


 『……で、聞いてほしい事なんだけど』と、再び祐樹は話の続きをし出した。



 それは心を打ち負かされるような内容で


 私の心を一気にどん底へと追いやる言葉だった。





「鶴田、浮気してる」