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 高城が落ち着くまで、何気ない会話を交えながら元気付ける。


 ようやく『アリガトウ。だいぶ気持ち楽になったから、もう大丈夫』と俺に笑いかけてくれた。




 帰り道、高城の事と鶴田の事を良太に電話で報告する。



「高城に聞けたよ。やっぱり鶴田は高城とも付き合ってた」


 結論だけ伝えるも『やっぱり………』と、いつに増しても低い声の良太。



 分かっていても、やっぱり相当ショックだよな………


 きっと信じたくなかったよな……と思いながら、

「高城さ、俺に助けを求めてきたよ。鶴田と別れたいって。………良太、協力してくれる??」


信じざるを得ない状況が今なんだ。


 ”絶対助ける"なんて言っておいて、自分では何も思いつかず、いつも良太に助けを求めてしまう。


「言ったっしょ。鶴橋………いや、鶴田先輩の束縛を辞めさせる方法を考えるって。俺もう思いついてるから」



 いつもの声色に戻った良太にホッとした。