朱里を好きでいる事と引き換えに、俺は友達を失った。


 ……でも、全部を失ったワケじゃない。


 萌さんも話してくれるし、良太も俺の味方でいてくれる。


 朱里も………話してはないけど、俺たちはずっと一緒にいたんだ。


 一番大事にしてる人たちが離れていかなければ、全然耐えられる。


 こんな事でくじけてる場合じゃない。


 ”しっかりしろ、俺"


 必死に自分に言い聞かせる。