モヤモヤしていた。
すると社長は、また私の耳元で

「どうした?ため息ばかりして。愛里」

ゾクッ!!

「うっきゃああっ~!!?」

社長の魅惑のカイ様ボイスに
驚いて悲鳴が飛ぶ。

「な、何するですか?」

耳元でやめて……。
朝から私の心臓がもたなくなるから。

「何って、良かっただろう?
朝からお前の好きなカイボイスが聴けて」
私を見ながらニヤニヤと笑う社長。

た、確かに
朝から大好きなカイ様ボイスを生で聴けるなんて
幸せ者だけど……いやいや。
騙されたらダメよ。

社長は、ただからかって
面白がっているだけなんだから……。

「朝っぱらから
からかわないで下さいよ……」