帰りのホームルームが終わって、帰る準備をしていると、教室のドアの方から、黄色い歓声が。

「きゃーかっこいい〜」

「カナタくーん!」

そして、その歓声をかき分け、

やってきた人物。

「おい、ミカ
帰んぞ。
はよ来い。俺を待たせんな。」

出たよ俺様王子様カナタ様

その瞬間、女子の視線が私に集まった。

「いいなーカナタくんと一緒に帰れるなんて〜」

「なんかずるいよね〜」

「羨ましいよね〜」

「ね〜」

そんな会話が女子の中から聞こえてくる。

やだな…

「おい、あんま気にすんなよ。」

ぽんっ

頭をカナタにふわっと叩かれた

「あんなざわざわ気にしてたらお前これから生きてけねぇぞ?」

この瞬間、私のこれからの学校生活を、少し悟らされた私だった。