カゴノトリ

ーーーー某日、夜。

何処かの応接室にて。


「調査中に勝手にどこかに行かれては困りますよ、代表」

「今後お気をつけください」


「……ああ、分かったよ。だからもう黙って調査結果を見せたまえ」

黒スーツ達に冷たい目を向けられているのは、草野ゆきが朝に出会ったあの青年。彼は面倒くさそうな、何の面白味もなさそうな目で黒スーツ達を見返す。

「こちらです」

高そうなふかふかの椅子に腰掛けた青年に、バサッと資料が手渡される。

「それとこちらが、この一週間の全ての視察先の写真です」

「ありがとう」

青年は資料を黒いバッグに入れると、さっさと席を立った。

「私はもう行くよ。君たちももう帰っていいよ」


がちゃり。青年はドアを開け、何処かへと帰っていったーーーー