キミと初恋。

「先輩はバカです」

「なんだよ、悪かったよ」


私達は昨日同様に、食堂を追い出されてしまった。

今日はもうかなり食事が進んでいたし、先輩に関しては食べ終えていたくらいだ。

だからいいけど、駆けつけた先生には1週間食堂を使わないようにと忠告まで受けてしまった。


「だからって、あの片想い設定はやめて下さい」

「もし俺が本当にーー」

「そんな気ないのは分かってるんですからね」


本当に片想いしてるって言ったら、どうする? なんて、また冗談交じりに言おうとした先輩を、先に封じ込める。

なんなら先輩を睨みつけながら。

そしたらさすがに先輩も申し訳なさそうに「ごめん」って言葉をこぼした。


そんな先輩を見ていると、上がっていた熱も徐々に冷えていくのを感じて、私もつい謝ってしまった。


「いえ、こちらこそすみませんでした」


元はといえば、私のクラスメイトが原因だった訳だし。

あれは明らかに下心丸出しだった。垂れ流していたと言っても過言ではないほどただ漏れてた。

あれはもっとも先輩が嫌う人種だ。


私は先輩の風よけでいるはずなのに、むしろ新たな虫を呼び込んでしまった。

そう考えると、私は先輩の役に立っているのかどうか疑問だ。