キミと初恋。

ねぇ先輩……それを言ってしまうのなら、やっぱり私は先輩の彼女役なんてできません。

だって私……正直に、素直に、自分の気持ちを言ってしまってもいいのなら、私は先輩の事が好きなんですから。


だけど、これは誰にも言えない。これは私だけの秘密。

だから先輩とだけは付き合えないし、付き合いたくない。


『頼めるの、もうお前くらいしかいないんだ』


私はじっと先輩の広い背中を見つめていると、先輩は振り向きもせず、そう言った。

さらにこう付け加えて。


『いい加減、こんな風に遊ぶのも良くないって思ってんだ。けど、なんでだろうな……どうしても一人じゃ、やめられないんだ』


なんで……なんて疑問形で言ったけど、先輩はきっとその答えを知っているんだと思う。

知ってて、もがいているからこそ、私にこんな提案をして来たんだと思う。


先輩の後ろ姿はどこか悲しそうにも見えて、私は思わず口を開いてしまった。


『先輩……』


私は知っている。

先輩には忘れられない彼女がいるという事を。

先輩がこんなに遊び人になってしまったのも、その人が忘れられないからなんだという事も。


だからーー。



『……友達として、なら』



むしろ、それならば、先輩のそばにいてもいいですか。


決して私の気持ちは伝えません。決して悟らせません。決して友達の一線は超えません。


だから、それなら、そばにいてもいいですかーー?