キミと初恋。

『ーー俺の彼女役、頼まれてくんない?』

『……彼女、役?なんですかそれ』

『毎日のように女が寄ってくるけど、最近じゃもう相手すんのも疲れてきてたとこだったんだ』


それって、モテた事ない私への嫌味ですか?それとも俺モテますってアピールですか?


『しかも昨日見てただろ。あーいう激しい奴もいるから、もう面倒でさ』


いや、あれは自業自得では?


『それならいっそのこと、誰とも付き合わなければいいのでは?』

『そしたらもっと面倒だろ。いちいち呼びだされたりして告られる回数が増えるからな』


だからそれ、嫌味なのかな。

まぁ、言ってる意味は分かるけど。きっと実際そうなるんだろうなって想像もできてしまうけど。


『だからって、なんで私なんですか?』

『お前は、俺の事好きじゃないだろ』


あー……。

やっと意味が分かった。どうして先輩の依頼の意味が……。


『要は私、先輩の風よけ役ですか……?』


私の言葉に、先輩は天使の様な微笑みを浮かべた。

普段笑顔なんて浮かべない先輩の笑顔に、私の心臓は無条件で高鳴った。


……だ、だめだめ!気をしっかり持って、私‼︎


騙されてはいけない。笑顔は天使だけど、中身は悪魔だ。

笑顔に思わず騙されそうになってしまったけど、この条件を簡単に飲んではいけない。