サボった次の日。一日サボったところで気持ちが上向く訳もなく、エナジーがチャージできたかといえばそんな訳もなく。

むしろその逆で、学校に行く事が昨日よりも面倒になっていた。

昨日からずっとケータイの電源は切ってある。もしかすると颯ちゃんから連絡が来るかも……なんて、この後に及んで淡い期待を抱こうとするお花畑な脳みそを冷静に保つため、電源を落としていた。


颯ちゃん、昨日のお昼はどうしてたんだろう……?


そんな事を何度も考えて、そう思った後にはすぐ否定的な言葉が脳内を埋め尽くす。


『二度と、馴れ馴れしくその名前で呼ぶな』


完全なる拒否。


『あたしが青井の事、冗談混じりに颯ちゃんって言った時、アイツぶちギレたんだよね』


……ほーら、そんな話聞いたから、だから余計に思っちゃったじゃん。

自分は特別なのかもしれないって。

颯ちゃんにとって、私はちょっと特別な存在になってるのかもしれないって。

お姉ちゃんのような存在にはなれないかもしれないけど、でも私は私で、違った形でも、颯ちゃんの特別になれてるのかもしれないって、そう思っちゃったじゃん……。


私は、そんな風に思っちゃ、いけなかったのに。