翌日、私は学校を休んだ。


ズル休みなんてした事なかったけど、学校に行く気にはなれなかった。


今まで、色んなものをギリギリのところで押しとどめていたけど、全てがバカらしくて、全てどうでもいい事のように思えていた。

学校であれこれ言われる事も、花壇荒らされてカバンに泥を入れられたり、教科書捨てられたり、カミソリ入りの手紙が届いたり……。

今まではなんとか向き合う事も立ち向かう事も出来たのに、今はそんな気力なんてない。

心って目に見えないし形もないものなのに、今一番重いと感じるのは身体のどの臓器よりも心だった。


何より自分が情けないやら、恥ずかしやら……。

いつかはこんな日が来るんじゃないかって思ってた。分かっていたのに、颯ちゃんから離れる事が出来なくなってた。

あんなにセーブしようとしてたのに。あんなに距離を作ろうとしてたのに。あんなに、勘違いしないようにしようとしてたのにーー。


気がついた時には、全てが手遅れだった。