先輩に手を引かれ、ずっと張っていた気が少しずつ緩んでいくのを感じる。
先輩が私の手首を掴んだ事で、周りから冷たい視線が叩きつけるみたいに浴びせられてるけど、それを差し引いたとしてもホッとしてる自分がいる。
「先輩、どこまで行くんですか?」
人混みを抜けた後も先輩は私の手を引いてずんずん進む。
よほどお腹が空いてるんだと思われる。
「あんま人がいない方がいいだろ」
えっ、でもそれって……。
「そしたら私の役割、意味なくないです?」
先輩という花の周りに寄ってくる虫除け役が、私。虫のいないところに行くのなら私はただの役立たずだ。
「食堂使えないんなら、わざわざ外出てまで人が多いとこ行く必要もないだろ」
まぁ、確かに。
ふむ、と納得しつつ3年生の校舎を抜けた先にやって来た私は、思わず声にならない声を発した。
「!」
目の前に広がる鮮やかな色。
3日前、ぐちゃぐちゃにされたはずの花壇には、綺麗に色づいた花たちが咲き誇っていた。
「これ、どうしたんですか……?」
本当は今朝早めに学校に来て花壇の手入れをしようと思ってた。だけど、手紙の一件もあって遅刻ギリギリに登校してしまったから、手入れは今日の放課後にしようと思ってた。それなのにーー。
「さぁな、どっかのヒーローがやってくれたんじゃね?」
なんだそりゃ。
だったら、やっぱりそれは、先輩じゃないですか。
「……ありがとうございます」
「なんでこっち向いて礼を言うんだよ」
そんな風に言いながら、先輩は私に背を向けた。そんな先輩を横目に、私はゆっくりと花壇に近づいていく。
沢山のバラと、ガーベラ、コスモス。
バラは大きな花を咲かせるブッシュローズと小さな花のミニバラ。ガーベラは私が元々植えていた3色に加えて赤色もある。
コスモスも薄い紫と濃い紫、そしてチョコレートコスモスとも呼ばれる茶色のコスモスが生き生きとした状態で植えられていた。
先輩が私の手首を掴んだ事で、周りから冷たい視線が叩きつけるみたいに浴びせられてるけど、それを差し引いたとしてもホッとしてる自分がいる。
「先輩、どこまで行くんですか?」
人混みを抜けた後も先輩は私の手を引いてずんずん進む。
よほどお腹が空いてるんだと思われる。
「あんま人がいない方がいいだろ」
えっ、でもそれって……。
「そしたら私の役割、意味なくないです?」
先輩という花の周りに寄ってくる虫除け役が、私。虫のいないところに行くのなら私はただの役立たずだ。
「食堂使えないんなら、わざわざ外出てまで人が多いとこ行く必要もないだろ」
まぁ、確かに。
ふむ、と納得しつつ3年生の校舎を抜けた先にやって来た私は、思わず声にならない声を発した。
「!」
目の前に広がる鮮やかな色。
3日前、ぐちゃぐちゃにされたはずの花壇には、綺麗に色づいた花たちが咲き誇っていた。
「これ、どうしたんですか……?」
本当は今朝早めに学校に来て花壇の手入れをしようと思ってた。だけど、手紙の一件もあって遅刻ギリギリに登校してしまったから、手入れは今日の放課後にしようと思ってた。それなのにーー。
「さぁな、どっかのヒーローがやってくれたんじゃね?」
なんだそりゃ。
だったら、やっぱりそれは、先輩じゃないですか。
「……ありがとうございます」
「なんでこっち向いて礼を言うんだよ」
そんな風に言いながら、先輩は私に背を向けた。そんな先輩を横目に、私はゆっくりと花壇に近づいていく。
沢山のバラと、ガーベラ、コスモス。
バラは大きな花を咲かせるブッシュローズと小さな花のミニバラ。ガーベラは私が元々植えていた3色に加えて赤色もある。
コスモスも薄い紫と濃い紫、そしてチョコレートコスモスとも呼ばれる茶色のコスモスが生き生きとした状態で植えられていた。



