キミと初恋。

部屋に戻ってガーゼを外すと、まだ少し血は出てるけどさっきほどではない。

紙で切ったとすればこんなに深くは切れないだろう。そう思えるほど私の人差し指の傷は深い。

絆創膏を指に貼ってから、ポケットに入っている手紙を取り出した。

今度はハサミを使い、封を開いた。


「今時、こんなことする人いるんだ」


呆れるとはこの事だ。

手紙の封を閉じてるところに二箇所、カミソリの刃が仕込まれていた。それをごまかすように手紙の中には厚紙が入っていて、カミソリが固定されている。

私のように封を閉じてるところから開ける事も想定してたのか、そこにも小さなカミソリが仕込まれていて、私は見事にそれに引っかかったようだ。


慎重に中に入っているカミソリと厚紙を取り出した。

その厚紙にもトラップがないとは限らない。二つ折りされたそれを慎重に開いて、私は思わず、息を飲んだ。



“嘘つきは先輩の前から消えろ”



よくサスペンスドラマなんかで見るような、新聞の文字を切り抜いて貼り付けられた歪な文字。

厚紙の中には私とお姉ちゃんの写ってる写真がカラーコピーで小さくなってその厚紙に貼り付けられていた。

そこに映る私は昨日のもので、お姉ちゃんを駅まで送って行った瞬間がそこにはあった。お姉ちゃんとバイバイする前の隠し撮り写真。

その最後には、上の言葉同様に新聞の文字を一文字ずつ切って貼り付けたもので、こう書かれている。



“お前のヒミツを知っている者より”