「俺、そんなに格好いいかな」
ぼそっと先輩が言う。
「え?」
「声に全部でてる」
クスクス笑いながら私を見つめる。
顔が真っ赤になるのが自分でも分かった。
「そ、それじゃあ私はこれで失礼したいと思われます!」
自分が何言ってるのかもうこの際気にしていられなかった。
真っ赤になった顔を隠しながらそそくさとその場を立ち去る。
「なつみちゃん、やっぱり好きだわぁ」
私の後ろ姿を見つめながら先輩がそう言っていたなんて気付かなかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…