「今年の春、俺が高校2年になる春休みかな。 ここで1人の女の子に会ったんだ。 俺その時さ、色々なことにむしゃくしゃしてたわけ。 何もかもがどうでもよくて毎日がつまらなかった。 そんな時だよ、あの子と出会ったのは」 フェンスにもたれかかる空先輩。 「どうしたんですか?って声をかけてきたんだ。 今でも覚えてる。 正直、放っておいてほしかった。 1人にしてほしかった。 だけど、その子はいきなりさ」 そこで空先輩はふふっと笑った。 「何したと思う?」 「え。えっと・・・」 「変顔したんだよ」