私だけの月になってよ。




「つか、早く行かねぇとこいつの親も心配するんじゃねぇか?」

綾斗が翔弥にそう言った。

「そうだな さて、なら行きますかね 愛栞、俺の後ろに乗って」

そう言われたが、バイクの後ろになんて乗ったこともないからどうすればいいか分からず私は立ち尽くしていた。

「愛栞、お前まさかバイク乗ったことねぇの?」

「...うん」

私は綾斗からの質問に素直に頷いた。
その姿を見た翔弥が私をそっとバイクの後ろに乗せてくれた。

「愛栞、しっかり掴まっててね 落ちると危ないからさ」
翔弥は、優しく笑顔でそう言った。

「...-マジかよ 翔弥が女を後ろに乗せた所初めてみたぜ」
綾斗はびっくりした顔でそう言った。

「てっきり、俺の後ろに乗せると思ってたのによ」

「お前の後ろは恵美の特等席だろ」

...恵美??聞いたことない名前だったが、話の内容的に綾斗の彼女さんなのだと思った。

「あぁ、恵美は俺の女」
顔に出てたのか、綾斗がそう教えてくれた。

「愛栞にもいつか紹介するからね さて、じゃあ倉庫にいきますかね しっかり腰に掴まっててね 」

そう言って翔弥はバイクを走らせてた。
初めてのはずなのに翔弥と一緒にいるとなんだかとても安心し落ち着く感じがした。