教室の入口に目を遣ると、 ひょこっと茶色のフワフワした髪の毛の女の子が顔を出した。 「瑞都くん、まだー?」 ──あ… 「おー、ごめん!今行くー!」 ──瑞都の……彼女… 私の妄想が… 心が… 崩れていく音がした。 そんな気がして、見ないふりをしたかった現実が、押し寄せた…