『ありがとう。陸!』 私はとびっきりの笑顔でそう言った。 …そして、言わなきゃ。 陸のために。 『陸。いいことおしえてあげる。』 「ん?」 『美咲ちゃんのとこ行っておいで! 告りな! 絶対成功するから! …私が保証するから!」 陸は驚いたような顔でこっちを見てきた。 「まじで?」 『うん。まじで!ほら! いけー! 佐藤陸!自分でしあわせ掴みに行きな!』 陸は今まで見たことのないくらいの笑顔で 「ありがと!」 と言って、走って行った。