「……好き」
またそうやって、ぽつりと呟いてみる。
「ん?何か言った?」
首をかしげる君に、首を横に振った。
「なにも?愛斗どうしたの~?」
「……花菜は、相変わらずだな」
こうやって、普通に話せるだけで幸せなんだ。
桜の花がちらちら咲いてきた、5月のはじめ。
北国のこの辺は、やっと花が咲き始めた。
着なれた高校の制服を着て、君と朝の通学路を歩く。
「ゴールデンウィークなのにさ、学校行かなきゃってめんどいよな~」
「……まあまあ、もうすぐ大会じゃん。頑張ろう?」
「ま、スタメン入りしないとな。花菜もマネージャー、頑張れよ」
「うん」
私と愛斗は、男子バスケットボール部に入っている。
愛斗はPG、私はマネージャーとして。
愛斗は今、青春をバスケにそそいでいる。
よそ見をさせたくない。
……愛斗のプレー、大好きなんだもん。

