「えっ。真子……やっぱり……清水君が好きだったの?」

セイラまでそう投げかけてくる。


どうしてこんなことになっているんだろう。

自分でもどうにもならない雰囲気に押し流されていく。

「それは……」

口ごもりながらもハルトに助けを求める視線を送る。

お願い、ハルト……助けて……!

映画館で助けてくれたみたいに、あの時のように。

でも、現実は残酷だった。

ハルトはあたしから目をそらすと、

「くだらない話してんなよ」

とぶっきらぼうに吐き捨てた。

その瞬間、自分の中で何とか保っていた糸がプツリと切れた。

くだらない話……?ひどいよ、ハルト。

そんな言い方しなくてもいいのに!