高層階のオートロックマンションに着いた。

オートロックマンションの自動ドアを前の住人と一緒にすり抜けて、最上階へ向かう。

【神条】

表札のついている一番奥の部屋のチャイムを恐る恐る指で鳴らす。

『ピンポーン』

中からチャイム音が響く。

でも、何の返答もない。

まさかもう引っ越したってことはないよね……？

心臓がドクンドクンッとけたたましい音を立てて鳴り続ける。

震える手で玄関ドアにそっと手をかけて引く。

「嘘……」

開いてる。扉はあっけなく開かれ、あたしは暗い室内を覗き込んだ。